オープンキャンパスで英文学科模擬講義・特別体験授業を実施しました。
6月19日(日)オープンキャンパスで、英文学科Susan Jones准教授の模擬講義「Why Study Translation?」、古東佐知子専任講師とゼミ生による特別体験授業「英語を勉強した先に何が待っている?アメリカ文学から分かること」を実施しました。
「Why Study Translation?」Susan Jones先生
知らない単語や外国語の文の意味を調べるとき、スマホやタブレットで気軽に翻訳機能を使っている人はたくさんいるはず。日に日に進歩する機械翻訳でちゃんと間に合っているのに、なぜ翻訳を勉強するのでしょうか。万能に思えるAIですが、この訳は変、と感じたことはありませんか。AIは考えているわけではなく、膨大なデータをもとにより多く使われるものを選んでいます。だから、日本語の主語が男性の名前であっても、女性の多い職業を表す単語や女性によく使われる形容詞が述語としてついていると、sheやherを使って英訳してしまいます。ことわざなども、単語の意味をそのまま訳すだけです。異なる言語をつなぐことは異なる文化をつなぐこと。翻訳に必要なのはWriting、Cultural Literacy、Creativityです。でも、この3つはどんな仕事をするときにも大切なことではないでしょうか。英語「で」学ぶ翻訳。神戸女学院大学英文学科で、ぜひ。
「英語を勉強した先に何が待っている?アメリカ文学から分かること」古東 佐知子 先生
英語は好きですか?将来必要だからと何となく勉強していませんか?こんなどっきりするような問いかけで始まった特別体験授業。英文学科での学びと本当の英語力について、また卒業生である古東先生の本学英文学科での経験、そして植民地や奴隷制の下で、支配されていた人たちが文学でどう闘ってきたのか、といった先生の研究内容の紹介があり、黒人文学についてのお話へと続きました。2020年に大きな話題になったBlack Lives Matterですが、今に始まったことではありません。根強い差別の中で生み出されてきた文学作品に触れ、その中から、多くの人に勇気を与えたClaude McKayの詩をいっしょに鑑賞しました。
ここから、古東ゼミ4年生廣田さん、3年生石濱さんが登場し、古東先生の質問に答える形で、神戸女学院大学を選んだ理由、文学のこと、卒論のこと、授業や大学生活で印象に残っていること、サポート体制、そして高校生へのメッセ―ジなどを話してくれました。それぞれが、時代を越えて届いた先人の言葉を文学を通して英語を使って学ぶことで、大きな視野で社会や時代をより深くとらえ、その学びと培った英語力でいろいろなことに挑戦している様子に、参加者がうなずいてくださっていました。英語「で」学ぶ文学。神戸女学院大学英文学科で、ぜひ。