神戸の歴史の学外研修:ブラジルへの日本人移住、ユダヤ難民の滞在

グローバル・スタディーズ学科必修科目“Field Study in Global Cities” は、神戸がグローバル港都市としてどのような役割を果たしたのかについて、「人の移動」(移住と難民)の歴史から学ぶことを目標のひとつとしています。
5月30日(土)の学外研修では、その歴史の理解を深めるために、神戸市立海外移住と文化の交流センター(元国立移民収容所。以下、移住センター)、および神戸ユダヤ難民研究会が主催するユダヤ難民のウォーキングツアーに参加しました。

移住センターでは、まず、日本政府が日本人の海外移住を促進した国策の歴史と背景、日系人がブラジルに到着後、直面したさまざまな苦悩、また日系人がブラジル社会などにおける社会貢献などについて英語で講義を受けました。
その後、館内の展示を見学。展示物の1つに、移住センターが1928年に国立移民収容所として建設され、移住者が神戸港から出港された時の神戸市の地図が床にありました。
1933年に現在の西宮市岡田山に移転されるまで、神戸女学院は移住センターの近くに位置していましたが、その事実を地図を通して初めて知った1年生参加者から思わず歓声が。
その他、移住者が当時、ブラジルに持参したさまざまな物や、当時の移住時の生活に関する展示物も見学、神戸とコーヒーとの意外な関係なども知ることができました。

昼食は北野ノスタ(元北野小学校)の講堂で。
そして、神戸ユダヤ難民研究会のガイドからウォーキングツアーの説明を受けました。
3名のガイドの内、一人はユダヤ系イスラエル人の学生。本学学生たちは「ユダヤ人」「イスラエル人」の存在を聞いたことがあるものの、「実物」に会ったのは初めてだったため、彼は好奇心が強い学生から「なぜ神戸に来たのですか?」などの質問攻めにあう羽目に。
北野では、ユダヤ難民らが写真撮影した一宮神社や、「神戸ユダヤ共同体」(神戸ジューコム)、そして手塚治虫の漫画『アドルフに告ぐ』にも登場するドイツ・クラブなどいくつかの場所を回りました。
学生らは、高校の授業で外交官の杉原千畝が発給した「命のビザ」について学んでいましたが、そのビザを持ったユダヤ難民が神戸に到着したことを知らなかったため(神戸ユダヤ難民研究会曰く、神戸市民も知らないとのこと)、その事実に驚いていた様子でした。

移住センター、および神戸ユダヤ難民研究会の関係者による有意義な講義とガイドのおかげで、学生たちは移住と難民に関する歴史を学ぶ面白さと重要さを再確認できたことでしょう。
今後も神戸の歴史をはじめ、さまざまな勉強に励んでほしいと願っています。

