兵庫県立尼崎小田高等学校で米川教授が講演
グローバル・スタディーズ学科の米川教授が、兵庫県立尼崎小田高等学校の人権講演会で「難民、紛争と平和」について講演しました。
尼崎小田高校のスクールミッションである「Plain Living and High Thinking(生活は簡素に、理想は高く)」が重要なのは、「貪欲」が悪徳を招くからです。自分、あるいは自国の利益を優先しているリーダーの存在が世界各地に難民を含む被害者を増加させている原因となっています。
日本は人権「後進国」と言われ、特に若者の人権が十分に保障されておらず、高校生を含む子どもたちが犠牲になっている現状があります。
人権侵害の規模は違うものの、アフリカの中央に位置するコンゴ民主共和国(米川先生の研究分野)では住民が大量に強制移動させられたり、性暴力の被害になるなど、彼らの生命の権利も脅かされています。その理由は、同国がスマホに含まれているレアメタル(コルタン)などを産出する資源大国で、そうした資源の収奪を巡ってさまざまな政府や多国籍企業などが介入し、紛争が30年間続いているからです。まさに「貪欲」が集中している国です。
私たちが使用しているスマホにも紛争国・コンゴ産のコルタンが含まれている可能性があることから、私たちはコンゴとつながっていると言えます。
同国のデニ・ムクウェゲ医師(2018年ノーベル平和賞受賞者)は紛争下の性暴力の終焉、および女性の権利を訴え続けてきました。同医師は日本語の「利他」が大変気に入っておられますが、そのような「利他」の精神を持った人間になってほしいと、米川先生は生徒のみなさんにエールを送りました。
兵庫県立尼崎小田高等学校HP:https://amagasakioda.ed.jp/7658/

